動物病院はどのくらいの間隔で通う?来院頻度の目安を獣医師が解説

皆さんこんにちは。
診察の際に「1週間後にまた来てください」と言われて、
「そんなに頻繁に通う必要があるのだろうか」と感じたことはないでしょうか。
そこで今回の記事では、動物病院を受診する間隔の目安と、それに影響する可能性のある事柄についてお話ししてみたいと思います。
診察の際に
「次はこのくらいの期間で来院してください。」
「次はこのくらいで検査をしましょう。」
といったことを飼い主さんにお伝えすることがあります。
そのとき、獣医師がどのようなことを考えて受診の間隔を決めているのかについて、少し説明してみたいと思います。
「なぜこの間隔なのだろう?」と疑問に思われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
「先生、次はいつ来たら良いですか?」
診察の最後に、このような質問をいただくことは意外と多いです。
患者さんの重症度

まず考えるのは、患者さんの重症度です。
非常に重篤な場合は、そもそも入院になる可能性が高くなります。
ここでは、それ以外の重症度に応じた来院していただきたい頻度の例を挙げてみます。
- 毎日
- 中等度の腎不全や、嘔吐や下痢が頻繁で食事ができない場合など、毎日の皮下点滴が望ましいと判断する場合です。
- 3~4日ごと
- 角膜潰瘍や、けんかによる外傷など、1週間放置するのは望ましくないものの、毎日の来院までは必要ないと考える場合です。
- 1週間後くらい
- 軽度の嘔吐や下痢で内服や食事が可能な場合、皮膚炎などで内服薬の効果を確認したい場合、手術症例で出血が多かったなどの問題があった場合などです。
- 2週間後くらい
- 手術症例で術中に特別な問題がなく、次回は抜糸での来院で良いと判断した場合や、安定している糖尿病でフルクトサミンなどによるモニタリングを行いたい場合です。
- 月1回程度
- 安定している中等度の腎不全や、症状が出ている心不全のモニタリング、腫瘍摘出後の経過観察などの場合です。
- 3~6か月ごと
- 症状が軽度で安定している心不全や腎不全のモニタリングの場合や、腫瘍摘出後1か月の再診で転移の兆候がなく、その後は定期的なモニタリングで良いと判断した場合です。
重症度に関して、私が考える来院間隔の目安はおおよそこのようなものです。
ただし実際には、病院の方針や獣医師の判断によって来院間隔は変わることもあります。
その他の考慮すべき事項

患者さんの重症度から考えた推奨来院頻度が、必ずしも当てはまらない場合もあります。
- 飼い主さん側の要因
- 仕事の都合で来院できない
- 遠方で来院しにくい
- 費用的な制約がある
- 交通手段がない
- そもそも頻繁な来院を望んでいない
- 患者さん側の要因
- 非常にシャイ、あるいはアングリーなど、来院自体が大きなストレスになる場合
このような要素も踏まえながら、患者さんの重症度や病態を考慮し、飼い主さんと相談して来院間隔を決めていきます。
動物病院の来院間隔についてよくある疑問

そもそも動物病院にあまり通ったことのない方からすると、
獣医師から提案される来院頻度は「少し多いのではないか」と感じられることもあるかもしれません。
「病院側の都合で決めているだけではないの?」
「本当はそんなに来なくても良いのでは?」
と感じる方もいらっしゃると思います。
しかし実際には、病院経営の事情というよりも、これまで説明してきたように
- 病気の種類や重症度
- 飼い主さん側の事情
- 患者さんの性格や状態
といった要素を総合的に考えて来院日を設定しています。
この点をご理解いただければと思います。
最後に

動物病院で提案される来院間隔は、一見すると「少し多いのではないか」と感じられることもあるかもしれません。
しかし実際には、病気の種類や重症度、患者さんの状態、飼い主さんの事情などを総合的に考えて設定しています。
また、来院間隔は一律に決まっているものではなく、診察の経過によって調整していくこともあります。
疑問や不安がある場合は、遠慮せずに獣医師に相談していただければと思います。

