『ユニバーサル・ソルジャー』は1992年11月14日に日本公開されたアメリカ映画です。
私はこの映画を劇場では観ておらず、テレビの映画番組で子供の頃に観賞しました。
内容としては、ゴリゴリのアクション映画であり、ジャン・クロード・ヴァン・ダムと、ドルフ・ラングレンが出演しています。
戦死した兵士を再利用するという発想は、観た当初斬新だと思いました。
あらすじにはネタバレが含まれますので、内容を知りたくない人は序盤あるいは感想のみをごらんになっていただければと思います。
この映画が向いていると思う人
- アクション映画が好きな人
- ジャン・クロード・ヴァン・ダムが好きな人
- ドルフ・ラングレンが好きな人
- 1990年代の映画が好きな人
序盤
舞台は1969年のベトナム戦争後半、発狂して敵味方なく人殺しをしており、ベトナム人捕虜を殺そうとしたアンドリュー・スコット軍曹（ドルフ・ラングレン）を、リュック・デュブロー二等兵（ジャン・クロード・ヴァン・ダム）が阻止しようとし、相打ちになってともに倒れる。
二人の遺体は、他に戦死した兵士達とともに氷詰めにされ、軍に回収された…。
時は現代に戻り、ネバダ砂漠では武装集団がダムで人質をとって籠城していた。ペリー大佐（エド・オロス）率いる軍の謎の部隊がダムに潜入し、最小限の犠牲で武装集団を始末し、人質を解放する。
このペリー大佐の部隊こそが戦争で戦死した兵士を再利用したユニバーサル・ソルジャーであり、リュックとアンドリューもその一員だった。彼らは記憶を消されて、完璧に任務をこなす兵士として再利用されていた。
リュックは開放された人質の中のアジア系カップルに、かつてのベトナム戦争でのベトナム人捕虜を重ね合わせ、当時の記憶の一部が蘇った。
ペリー大佐は『ユニバーサルソルジャーが犠牲を出すことなく事件を解決した、彼らの身元は秘密だ。』とマスコミに語る。
ニュースリポーターであるベロニカ（アリー・ウォーカー）は人質事件のレポートに遅刻しそうになり、首になってしまう。
ベロニカは特ダネを掴んで挽回しようと、カメラマンのヒューイ（ジョセフ・マローン）に依頼してともに軍の施設に潜入し、戦闘で負傷したユニバーサル・ソルジャーを写真に撮る。
特ダネを手に逃走を試みるが、リュック達ユニバーサル・ソルジャーに捕まってしまう。
ヒューイはアンドリューに射殺され、捕まったベロニカとヒューイの姿にまたもやベトナム人捕虜の姿を重ねたリュックはベロニカを助けて、現場から逃げ出す。
このとき、アンドリューもベトナム戦争時代の記憶を取り戻しつつあった。
中盤
リュックが負傷した傷を車に備え付けのライターで焼いて止血したり、ガス欠になった車を後ろから押して走らせたことで、ベロニカはリュックに違和感を抱く。
逃走先のモーテルで体温が上がって調子を崩したリュックは、氷で身体を冷やすと銃で撃たれた傷がすぐに治癒した。
ユニバーサル・ソルジャーは、爆発的に代謝を高められているため、損傷を受けた場合の治癒も早いが、代償として定期的に専用の血清を打たないと、体温が上昇しすぎて調子を崩してしまうのである。
モーテルにもペリー大佐の追っ手が迫るが、リュックとベロニカは何とか車を手に入れて再び逃走する。
逃走中ベロニカに自身のことを聞かれるも、何も答えられないリュックは記憶を取り戻すことを決意する。
そうする間にもペリー大佐らが追ってきており、リュックは自身に追跡装置がついていることに気がつき、ガソリンスタンドまで逃げてくると、ベロニカに手伝ってもらい、追跡装置を外す。
ガソリンスタンドにまで追ってきたペリー大佐たちを罠で迎え撃ち、何体かのユニバーサル・ソルジャーは爆発に巻き込まれて再起不能になる。
そんなごたごたの中、リュックとベロニカはペリー大佐のトレーラーから、ユニバーサル・ソルジャーに関する極秘資料を盗み出す。
多くの兵士を失ったペリー大佐は作戦撤回をアンドリューに命令するが、アンドリューが記憶を取り戻し、ペリー大佐を殺害し、ユニバーサル・ソルジャーを支配してしまう。
終盤
盗み出した極秘資料から、ユニバーサル・ソルジャー計画の責任者であるクリストファー・グレガー博士（ジェリー・オーバック）を突き止めたリュックとベロニカは、博士を訪ねることにする。
博士に会ったリュックは、自身が博士から処置をされた時の記憶が蘇る。
医者は、ユニバーサル・ソルジャーは死亡直前の記憶に基づいて行動している、つまり、アンドリューはまだベトナムで戦っているつもりであり、リュックは戦争時に帰還したかった気持ちから、ふるさとを目指しているのだろうととリュックとベロニカに伝える。
記憶が戻ったリュックは、実家に帰ろうとするが、ベロニカがヒューイ殺害などの容疑をかけられて警察に追われており、二人とも捕まってしまう。
二人が警察車両で輸送されているときにアンドリューが追ってきてカーチェイスになるが、リュックがアンドリューをトラックごと崖から落として、撃退する。
リュックの実家へ帰った二人を崖から落ちたはずのアンドリューが追ってきて、リュックとアンドリューの決闘になる。
激しい戦いの末に、リュックがアンドリューを始末し、リュックとベロニカが抱き合って映画は終わりを迎える。
感想
ユニバーサル・ソルジャーは、後に何作か続編？が作られている様ですが、私はこちらの作品しか観ていません。
主演のジャン・クロード・ヴァン・ダムも、ドルフ・ラングレンも過去に空手・キックボクシングを経験されており、映画のアクションシーンでそれが生かされている様に思います。
特に複雑なメッセージ性が込められた作品というわけではないと思います。単純にアクションシーンを楽しんでいただき、あとはリュックとベロニカの関係性が少しずつ変化する様子も見所かも知れません。
ドルフ・ラングレンは最近ニュースで、癌で闘病されているという報道があり、彼の素晴らしい肉体やアクションシーンを観てきた私としては複雑な気持ちです。
現在は安定されている様なので、そのまま治癒してくれることを願います。
